経済ニュースで知るスリランカ 〜 2021年5月14日

アーユーボワン!

ロックダウン in スリランカ、初日。

パックンも絶賛、筆者の地元。

コロナが落ち着いたら帰りたい。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝の時点で、スリランカ国内の
感染者135,796人(前日比2,269人増)、
死者 892 人(前日比 24人増)。

5月17日(月)午前4時までの
「移動制限」(ロックダウン)中、
薬局は営業。店舗やスーパー、
飲食店は、所管の警察に報告した
うえでデリバリーの運営は可能。

コロナワクチン接種の会場運営の図。
軍もサポート、接種数は100万回分超え。

外で並んでいる人はたくさん
いるんでしょうが、スムーズに見える。

スリランカのビジネスニュース

航空当局によると、現在、
スリランカからは乗継ぎも含め、
シンガポール、クウェート、イタリア、
ドバイ、モルディブへの渡航が
禁止されている。

ラナトゥンガ観光大臣は、
「政府は国内移動を制限しているが、
現時点では空港閉鎖は決定していない。
空港閉鎖は国外にいるスリランカ人の
帰国を難しくする。空港閉鎖の決定は
保健当局の勧告に従う」と述べた。

入国管理当局は、スリランカ滞在中の
観光客と在住外国人のビザを
罰則なしに60日間延長すると発表。
外国人に発行された全ビザの有効期限を
5月11日から7月9日まで自動延長。

モホッタラ・スリランカ投資委員会
(BOI)会長は、今回のロックダウンの
なかでも貨物の移動や物流施設の運営など
に不都合が出ることはなく、民間企業に
よる輸出を滞りなく継続すると述べた。

軍高官は、ロックダウン期間中も
アパレル縫製業界は保健ガイドラインに
従って通常通り操業できると述べた。

スリランカの公務員数(2020年)は
過去最多の158万人。
税収が減少するなか、公務員の給与や
年金支払いが税収の86%を占める。

・2015年の税収は 1.36兆ルピー(約8,160億円)。選挙公約により国家公務員の給与を大幅に引上げ。
 当時の政府は「歳入ベースの財政健全化」として、歳出の抑制ではなく、歳入に占める税金の割合を先進国に近い数値に引き上げるという異例の戦略で、源泉徴収税を含む一連の新税を課し、個人所得税の税率を引上げ。
・コロナ危機の2020年、公共セクターの労働者は158万人に増加(2015年:127万人、19年:146万人)。
 減税とロックダウンにより、歳入は2019年の1.73兆ルピー(約1.04兆円)から1.22兆ルピー(約7,320億円)減少。公務員と年金受給者に税収の86%を支払うことに。

・スリランカの政治家は、民間企業労働者より国家公務員を優遇する傾向があると批判されている。
 以前、国家公務員は所得税を課されていなかった。
 自動車購入に際しては、民間企業労働者は200%以上の税率を課されるが、国家公務員は減税措置がある。選挙で選ばれた支配者層(国会議員)は自動車は免税、5年後には個人スタッフも含めて年金を支給。多くの政治家が家族を個人スタッフとして雇用、年金の対象としている。

日本 SBI ホールディングス の傘下
SBI Ven Holdings Pte Ltd は、
農業大手 Watawala Plantations PLC
子会社 Watawala Dairy Ltd (WDL) に
200万米ドルを出資、株式の 11%を取得。

Watawala Plantation PLC は、
コングロマリット
Sunshine Holdings PLC 社 の
グループ企業。
【参考】2020年10月20日ニュース

・この投資により、搾乳牛の頭数を1,000頭まで拡大、インフラを整備、乳製品生産の上流工程を強化。
・WDLは最先端の酪農場を運営。現在、乳牛1,600頭を管理し、うち800頭が搾乳牛。近代的搾乳システムを使用し、約1.8万リットル/日、54万リットル/月の生乳を生産。国内年間生産量の3.5%にあたる 650万リットル/年の生乳を国内市場に出荷。

Kida
Kida

大手日本企業が
スリランカ企業へ投資。
久々に聞いたような。

SBIグループは
Sunshine グループ との
連携で再エネなどでも
スリランカに投資。

銀行大手 Hatton National Bank PLC は
2021年第一四半期(1〜3月)の
決算を発表。
コロナ対策による
大規模な金融緩和により貸出金利が低下、
利息収入が前年同期比▲13%の
237億ルピー(約142億円)の一方、
支払利息も前年同期比▲17%の
131億ルピー(約79億円)に。


連結売上高: 前年同期比 6%減の332.9億ルピー(約199.7億円)
税引前利益: 前年同期比 36%増の58.5億ルピー(約35.1億円)

銀行大手  National Development 
Bank PLC (NDB) は
2021年第一四半期(1〜3月)の
決算を発表。
金利低下により、
利息収入を上回る利息支出の減少、
手数料収入の増加などに支えられた。

連結売上高: 前年同期比 2%増の160.5億ルピー(約96.3億円)
税引前利益: 前年同期比 53%増の29.2億ルピー(約17.5億円)

スリランカの法執行や裁判制度の問題と
外国企業の投資などに与えている悪影響。

・サブリー法務大臣は、スリランカ弁護士協会でスピーチで以下の問題を指摘。
– スリランカでの契約履行に要する期間は平均1,318日
– 契約執行は世界189か国中161位
– 法制度の整備は南アジア8か国中5位
– 土地、分与、遺言関連問題の解決には平均で1世代
– 刑事裁判の結論まで平均9年半
– 刑事事件において通常、控訴決定までに1年、控訴完了までに3〜4年

・正義の遅れは正義の否定と言われる。
弁護士や裁判官のニーズではなく、訴訟当事者のニーズを中心に据えて、手続きや規則を再設計する必要がある。弁護士や裁判官が自分の好きな時間に対応しようとして何年も宙に浮いたままになるような質ではなく、サービスを求めて対価として税金を払っている訴訟当事者が求める質の高いサービスを提供すべき。
・ビジネスのしやすさと契約執行への国際的な投資家の信頼を生むため、また国益と国民経済の発展のため、弁護士が個人的理由で裁判所に出頭できないことが裁判延期の理由となってはならない。
 コロンボ・ポートシティ経済委員会に登録される企業の事案では、弁護士の都合を優先した従来のルールは適用されない。
世界銀行「ビジネスのしやすさランキング」でスリランカ世界190か国中99位。倒産解決と契約執行のパフォーマンスが低く、契約履行は164位。これでは世界的金融機関やサービス業がスリランカに事業所を構えようとは考えない。このために、ポートシティ法案の起案者は裁判所に訴える「ファストトラック」を提案。
・マヒンダ・ラージャパクサ政権下での複数の国際銀行と Ceylon Petroleum Corporation (CPC)  の紛争はスリランカの裁判所では解決されず、イギリス高等裁判所やロンドン国際仲裁裁判所、国際投資紛争解決センター(ICSID)で争われた。商業紛争はスリランカの裁判所には持ち込まれず、シンガポール、ロンドン、ジュネーブ、ワシントンDCなどに行くだろう。
・現在、製造や輸出の特区でBOIが提供するサービスは外部よりも優れている。外国人に優れたシステムを運営しているように見えるが、特区外の国内でスリランカ人は二流のシステムと複数窓口に苦労している。
 ポートシティや特区がグッドガバナンスを見せ、周囲のバッドガバナンスの大半の地帯を刺激して改革を推進するよう期待される。

Kida
Kida

悠久の時が流れとる。
ひどいな。。。

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

間違っていない。

ストゥティ! (ありがとう!)

コメント

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