ニュースで知るスリランカ 〜 2020年7月15日

アーユーボワン!

空・鉄道・道路・海の全部の交通手段が 1枚に。
スリランカ南部の写真だそうだけど、なんだかホッコリします。

レトロな飛行機のせいか? のどか。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝の時点で、スリランカ国内の感染者 2,665人(前日比 19人増)、死者 11人(増減なし)。

コロンボの北、西部州ガンパハ県の病院、
Melsta Hospitals Ragama のスタッフが
コロナウイルス陽性反応。

このスタッフは、クラスターが発生した
カンダカドゥ麻薬受刑者リハビリセンターでの
対応のため、同センターを訪問。

大統領は声明を発表。
「コロナウイルスが世界から根絶されるまで、
国内でのウイルス拡散リスクを随時コントロールし、
スリランカ国民を守る。」と述べた。

PCR検査の継続、蔓延が疑われる地域でのPCR検査増、
国民への最新情報の提供を指示。

ウィクラマシンハ前首相は、
コロナウイルス感染者など
政府発表の数値の正確性に疑問を呈し、
コロナ危機の真の影響を明らかにするよう政府に求めた。

スリランカのビジネスニュース

中央銀行総裁は、駐スリランカ・インド大使代理と会談。
両国中央銀行間で交渉されている 11億米ドルの
特別通貨スワップファシリティの進捗状況を協議。

大使代理は、この協議成功への大使館の全面的な支援を約束。

スリランカが中国・インドとの関係をどうすべきか。

・最近のコロンボの最近の動きは、大統領がアメリカやその同盟国と距離を置いているのではないかと疑問を投げかけている。
 今月初め、スリランカ政府は、日本支援の 鉄道交通 LRT プロジェクトをキャンセル、アメリカからのミレニアム・チャレンジ・コンパクト(MCC)による 4.8億米ドルの資金を受け入れないと主張。
 スリランカ・日本・インドの三国間で合意済のコロンボ港 東コンテナ・ターミナル開発も懸念がくすぶっている。

・スリランカ外交ウォッチャーによれば、「コロンボはデリーから安全な距離を保つべき。資金提供をしてくれるのは中国だけであり、インドに近づきすぎてはいけない。インドには提供できる資金はない。課題は、インドと中国のどちらをも怒らせない関係を維持すること。」
・外交専門家は、「8月の国会議員選挙後による新政府選出後、真の試練が訪れる。与野党ともに、インド・中国どちらかからの資金をアテに公約を発表しており、両国に資金提供を望む可能性がある。」と述べる。
・別の外交専門家は、「冷戦時代にアメリカとソ連を天秤にかけていたようなものだが、今回は中国とインドの間で積極的な中立性を維持することが望ましい。」としている。

・経済界も、スリランカが片方につけば経済的な反響を招くと懸念。
 「中立であるべきであり、一方の国から得られる利益を話すべきではない。現在の中印間の国境紛争でコロンボがインドを支援と見なされれば、スリランカへの中国の援助は確実に減退。デリーも同様に、コロンボに中立を保つようにメッセージを送っている。」
・元国連大使は、スリランカの政策エリートたちは、インドや中国のような大国を相手にする際には、どちらにも味方をせず、シンガポールを見習うべきと述べている。
 元大使はまた、「大国がどのように力を行使しているかを理解しない限り、スリランカは生き残れない。スリランカは、他国によるスリランカや南アジア地域での策略を分析する必要。それが両国との関係から利益を得る方法」と述べた。

Kida
Kida

「どっちにもつくな」 は、
「どっちにも良い顔しとけ」
にもなりますね。

「地政学的要衝」を利用して大国を翻弄すれば、
と簡単に思ったりもしますが、、、
財政等々への支援は必要だし、
内戦時のようにインドが
直接の影響力行使に出ることもあるし、
水面下も含めてすっごい難しそうです。

政府は建設企業に、締結済契約案件による
支払い予定額相当の政府保証書面を発行。
これにより建設企業は、銀行から借入が可能に。

参考:6月17日のニュース

セイロン石油公社(CPC)は、2020年1月〜4月、
ルピー安の影響により 451億ルピー(約271億円)の為替損。

財務省のレポートでは、CPCはこの4か月で、
為替損発生前時点では 14億ルピー(約 8.4億円)の
営業利益と報告されていた。

財務省は、ヤーラ(モンスーン)シーズンの水稲購入に
資金拠出を決定し、水稲価格を 50ルピー(約30円)/kgに設定と発表。

大統領の指示により、必要資金が水稲販売委員会に拠出。
昨年は、ナドゥ米が 38ルピー(約22.8円)/kg、
サンバ米が41ルピー(約24.6円)で購入されていた。

在ベトナム・スリランカ大使館は、
コロナ危機後のアパレル・繊維セクターでの
協力を進めるため、ベトナムの
アパレル業界団体と協議を開始。

・スリランカ・ベトナムのアパレル・繊維セクターの協力により、サプライチェーン構築・新市場開拓などにチャンス。
スリランカのアパレル縫製大手、MAS Holdings グループ と Hirdaramani グループ がベトナムで工場を操業中。

・ベトナムは、世界貿易機関(WTO)加盟、中央銀行改革などにより、持続的な成長への道を切り開いた。
 2001年にアメリカとの二国間貿易協定締結後、ベトナムの輸出額は、2000年の150億米ドルから 2019年には2630億米ドルへと大きく増加。国内法改正も伴ったアメリカとの貿易取引は、海外直接投資が殺到するきっかけとなった。
・ベトナムは今年、EUと自由貿易協定(FTA)を締結。

Kida
Kida

「ベトナムがなんで成功しているのか、
よく考えろよ」とも読める。。。

そんなベトナムも、
私が駐在していた頃(7〜8年前くらい)は、
「裾野産業がない」
「サムソンの携帯電話が輸出額のほとんど」
「組み立てしかできない」
とか言われていました。

でも、外資・FDI誘致、工業団地拡大、人材育成などに
国・地方政府が一丸となってやっていたし、
FTA・EPA・RCEP など自由貿易に向けた
貿易協定はすごく前向きに進めていました。
ここがヒント、ではなかろうか。

コングロマリット A. Baur & Co. Ltd医薬品部門は、
Sanofi India Ltd (SIL)Sanofi-Aventis (Singapore) Pte Ltd
とともに、フランスを本拠とする世界有数の
医薬品販売企業 Sanofi 製品のスリランカでの販売に向けて提携。

スリランカのポリティカルニュース

国会議員選挙の延期を求める声に対する解説など。

・スリランカでのコロナウイルス封込めが厳格に実施され、政府は 8月5日(水)の国会議員選挙に強固な足場を築いたが、5月中旬のロックダウン終了後、国内の緊張は大きく緩和。
 この中、カンダカドゥ麻薬受刑者リハビリセンターで新たなクラスターが発生。

UNPが分裂した 野党 UNPSJB は、選挙延期を求めている。
 両党は分裂の修復に時間を要しており、選挙が長期間延期されれば、相違点を克服して再結成が可能と考えている。
また、選挙延期により、(彼らが過半数を保持していた)前議会の復活を求めたいのかもしれない。

【選挙の争点】
・コロナウイルス感染者の急増は、政府に政治的ダメージを与える可能性。
 隣国や先進国よりも封込めに成功したことが、国会議員選挙実施の礎えであり、政府への高い評価につながっている。
・選挙に影響を及ぼす可能性がある政策として、MCC、コロンボ港東コンテナ・ターミナルでの日本とインドとの関係や中国の役割、への政府の立場があげられる。
・与党支持者は、政府向けに選挙運動中のカルナ元LTTE司令官に不満。 元司令官は、かつての戦地であった東部州の選挙区で、戦時中に2〜3,000人の兵士を殺害したと主張し、大きな論争に。
・より重要な問題は、コロナ危機による国民の生活水準の悪化。国内で雇用が失われているほか、国外で過酷な状況にあるスリランカ人失業者の本国送還プロセスが進んでいない。

・このなか選挙延期が叫ばれているが、「世話人」(暫定)政府がその権限を超えた巨額の経済投資や融資の決定を続けることになる。現時点で、国民からマンデートを持っているのは大統領だけ。

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

ムダやなー。

ストゥティ! (ありがとう!)

コメント

タイトルとURLをコピーしました