経済ニュースで知るスリランカ 〜 2021年9月16日

アーユーボワン!

ロックダウン第27日。

難しい世の中になったものだ。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝の時点で、
スリランカ国内の感染者
496,423人:前日比2,314人増、
死者11,699人:前日比132人増。

*感染者数にはこれまでの報告漏れ
 3,000人以上分を含む。

死者数も少〜し減ってる傾向。

スリランカのビジネスニュース

国勢調査統計局は、
2021年第二四半期の
GDP成長率を12.3%と発表。

前年同期はロックダウンによって
過去最大となる▲16.4%の経済の
縮小を記録しており、この反動。
名目GDPは昨年同期比20.6%増の
3.6兆ルピー(約1.8兆円)。
農業は8.1%、工業は22.1%、
サービス業は7.5%の成長。

Kida
Kida

昨年がドンと落ちてるんで、
「成長」とも違いますね。
数字感がつかめないですが、
コロナ前と比べて考えると
やっぱ成長はしてないよね。

カブラール中央銀行新総裁が就任。
慎重な政策で市場をリードし、
経済を安定させると述べ、
金融セクター安定に向けた
短期ロードマップの形での
政策パッケージを出すと発表。

【同総裁の発言と声明】
・私の下での中央銀行の第一かつ緊急の優先事項は、スリランカのマクロ経済のファンダメンタルズが望ましい方向に向かっているかを明確にし、金融セクターの安定を確保すること。中央銀行はこの目標に向け、自らのコミットメントを反映した必要な対策を講じる必要がある。このために、短期ロードマップの形での政策パッケージを近く発表する。
近道はなく、時には厳しい政策を取らなければならない。それは常に別の側面からは反発を伴うが、ある大胆な政策をとると他にも生じるあらゆる結果を意識しなければならない。
中央銀行には一定の政策決定を行う責任があり、経済をリードするために必要な大胆な対策を取る。中央銀行が明確で大胆な手段で市場にガイダンスを与え、リーダーシップを発揮したい。
・決断を下す際には、実体経済、金融・財政・銀行・外国の各部門など、経済の全側面を考慮しなければならない。すべて相互に関連しており、経済の全側面を中央銀行が考慮しているとのメッセージを伝えなければならない。
・中央銀行は、国のビジョンを実現すべく支援する。金融政策を確実に実施し、財政政策との整合性を図る。
・中央銀行スタッフは必要な能力、技術的知見、先見性、理解を有しており、絶対的な信頼を寄せている。自分自身を信じ、経済的安定を達成できると信じて欲しい。

Kida
Kida

カブラール氏が大臣職でも
中央銀行と足を揃えて
金融政策(膨張)を進めて
きたはずなので、それを
否定する路線転換はない、
と考えるのがまず、だと
は思います。この路線が
今の危機を生んだので、
何をやろうとして総裁に
戻ったのか、注目。

第二四半期GDPの発表を受け、
同総裁は、年間でのGDP成長率は
ワクチン接種と移動規制緩和により
5%を達成できるだろうとツイート。

ジャヤスンダラ大統領府長官は、
カブラール中央銀行新総裁が
外国為替や外貨準備高減少などの
現在の課題への対処に、
豊富な経験からリーダーシップを
発揮するだろう
と述べた。

同長官はまた
ラクシュマン前総裁について、
政策イデオロギーのために
リーダーシップを発揮しており、
ある意味では良かったと述べた。

同長官は、
再エネ案件や有機肥料生産に必要な
資金の調達に、グリーンボンドの
活用を検討
しており、多くの照会や
提案を受けていると述べた。

9月15日(水)、
短期国債オークション実施。
395億ルピー(約198億円)を募集、
196億ルピー(約98億円)が落札。
約半分が売却されず。

<利回り>
3か月もの:6.08%
6か月もの:成立せず
12か月もの:6.12%

シンクタンク Advocata Institute は
政策レポート
“A Framework for Economic Recovery”
を発表、記念イベントを開催。

経済専門家のパネリストたちは、
持続不可能な政府の支出や負債、
規制が引き起こした史上最悪の
経済危機から抜け出すために
早急な経済改革が必要だと述べた。

・スリランカが深刻な経済危機に直面していることは間違いなく、マクロ経済の安定化が急務。不安定なマクロ経済は、スリランカが20年近く経済構造改革を実施してこなかったためであり、コロナ危機により長くスリランカ経済を悩ませてきた根本的な弱点が露呈。持続不可能な公的債務に対処する早急な改革が必要。
・レポートは、現在の経済危機に対処する緊急マクロ経済改革を提言。
 マクロ経済安定化計画、財政再建と債務再編の優先順位付け、財政管理と公共部門改革などのほか、国有企業改革、有効な金融政策の強化と柔軟な為替レートの維持、為替レート強化への貿易改革、土地改革などその他構造改革、ビジネスのしやすさの改善、高生産性による成長達成へのインフラギャップの解消などを含む。

・レポートでの政策提言は、どれも新しいものではなく何年も前から言われてきたが、実行には政治的意志が必要。飢えて借金を返すのではなく、成長して借金を返さなければならない。
スリランカは戦争のような状況にある。経済に大きな役割を果たす公共事業や貿易など重要部門を特定し、憲法の改正も含め経済成長のために政治改革が重要。
我々は20年以上も構造改革に触れておらず、そのツケが回っている。長期的な問題に短期的な解決策を探している状態。

Kida
Kida

「長期的な問題に
 短期的な解決策を
 探している」
って言い方が言い得てる。
毎日のニュースを見てると、
パッチ当て、その場しのぎの
政策が本当に多い。
根本問題に向き合って
時間をかけて取り組む、
って評価されないのかも。

こう言ってる学者さんも
言いは易し、ですけどねぇ。
って日本も同じか。
って書いてるワシも同じか。

格付け機関 Fitch Ratings は、
ソブリン債の低信用力と
コロナ危機に起因する厳しい
経営環境によるリスクの高まりが、
スリランカ大手銀行の格付けを
引き続き圧迫している
と発表。

スリランカのポリティカルニュース

報道によると、9月12日(日)、
ラトワッテ刑務所改革・囚人
リハビリ 兼 宝石・宝飾関連産業
担当大臣が北中部アヌラーダプラ
の刑務所を突然訪問し、

タミル人政治犯2名を跪かせ、
私物の銃を向けて殺すと脅した。

同大臣は、刑務所改革・
囚人リハビリ担当大臣を辞任。
一方で宝石・宝飾関連産業担当大臣
のポストには留まっている模様。

・イタリア出張中の首相が同大臣に直接電話で辞任を要求したとも報道されている。
・また、別報道で同大臣は、酒を飲んだ状態でヘリコプターでアヌラーダプラの刑務所を突然訪れたとも報じられている。

Kida
Kida

ムチャクチャやってんな💦
「規律」を求める大統領も、
こういうのを厳罰に処したり
とかはしないんだな。
🇱🇰メディア的には
格好のワイドショーネタで
大盛り上がり🔥

で、こっち↓に飛び火。
「ミセス・スリランカ」って
いろんな火の粉が飛ぶ。。。
野心あふれる人たちの世界、
なんかドス黒そうねぇ。。。
エンジョイ炎上🔥🔥🔥

「ミセス・スリランカ2021」は、
同氏が同大臣の刑務所への訪問に
同行していたとする報道を否定。

同氏によると、同大臣との
接点はないが、現政権の
選挙活動をしていたことから、
政治家や高官の大半が
彼女を知っているという。
【参考】2021年4月8日のニュース

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

吹いた。

ストゥティ! (ありがとう!)

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