経済ニュースで知るスリランカ 〜 2021年11月13日

アーユーボワン!

年間でブログ更新に最も憂鬱な日が今日。。。
政府予算の発表の翌日、ですねぇ。。。

経済ニュースをうたっている以上、年間で最も大事な発表だもんねぇ。
ただとにかく、、、

なげぇ!!!

「めんどくせぇから休み」ってなかったことにしたいくらい。

去年は分野ごとにまとめて仕上げたのですが、
【参考】2020年11月18日のニュース

今日はそこまでやる気が起きず、、、
主な発表内容を紹介した記事をペタペタ、でご容赦ください(涙)。

というのも、、、末尾に続く。

スリランカのコロナ関連ニュース

今朝時点、スリランカ国内の
感染者548,784人(前日比 723人増)
死者:13,950人(前日比 23人増)

スリランカのビジネスニュース

昨日11月12日(金)、政府は2022年度予算案を国会に提出。
バシル・ラージャパクサ財務大臣が予算演説。全文↓。

こちら↓、主だった発表が箇条書きに。

2022年度予算案、歳入と歳出。

歳入:2.28兆ルピー(約1.14兆円、GDP比 12.3%)
歳出:3.91兆ルピー(約1.96兆円)

【参考】2021年度歳入:GDP比1.56兆ルピー(約7,800億円、GDP比 9.4%)

2022年度予算での財政赤字額(目標)は、
GDP比
8.8%の 1.63兆ルピー(約8,150億円)。

税改正により、3,330億ルピー(約1,665億円)の増収を図る。

・一回限りの時限的課税として、2020年度の課税所得20億ルピー(約10億円)以上の個人や企業に対し、25%を課税。新税対象企業は約60社。税収増 1,000億ルピー(約500億円)
・コロナ禍で被害を受けた経済再建を目的とした社会保障負担税として、年間売上高 1.2億ルピー(約6,000万円)以上の企業に 2.5%を課税。税収増 1,300億ルピー(約650億円)
・銀行・金融サービス提供者への付加価値税(VAT)を 15%から18%に引上げ。税収増 140億ルピー(約70億円)
・本年予算案で提案済の特別物品サービス税(Special GST)を開始。税収増 500億ルピー(約250億円)

・タバコ税、5ルピーを課税。税収増 80億ルピー(約40億円)
・酒税引上げ。税収増 250億ルピー(約125億円)

国会議員の年金受給資格取得までの期間を、現在の5年から10年に延長。

公共セクターと国有企業の改革に真正面から取り組むと言及。

政府は、約300社の国営企業に6,700億ルピー(約3,350億円)以上を投資。これら企業の維持に毎年750億ルピー(約375億円)を支出。これらの機関・企業のほとんどは政府にリターンを提供していない。
・支出管理が脆弱で、非生産的な支出に高額を費やしている。結果として、税収が少ない政府が増税や新税を導入している。
・歳入増加を可能にする構造的変化をもたらし、貯蓄と投資を増加させる予算を準備すべき。

政府機関の支出承認を、これまでの年ごとから四半期ごとに。調達、給与手当、債務、開発などの計画を事前に準備し、予算利用に財務規律をもたらす。
・公共セクターの事業所建物は、建設中のものを除き、新たな建設を2年間停止。
閣僚や政府職員に支給する燃料手当を月5L分、電話代25%、電気代10%削減。

業績評価指標(KPI)に基づく公共サービスの評価システムを導入し、公共サービスの効率性と生産性を向上させる。
・公務員給与の異常体系を排除し新たな給与構造を確立するほか、労働力強化に公務員の定年を65歳に引き上げる。

三輪自動車「トゥクトゥク」の規制当局を設立。
トゥクトゥクは国内に広く普及しているが、料金や制度を規制する仕組みがない。

スリランカ鉄道当局が所有する土地を民間ディベロッパーに開放、投資を募る。
同局が所有する土地は生産的に活用されておらず、ショッピングモールや金融サービス、ホテルなど商業施設、住居などからなる複合開発プロジェクトの実現に、官民パートナーシップ(PPP)や国内外の投資を得る。

スリランカ鉄道当局は国内最大の土地所有者の一つ。

3年間で電力2,000MWをナショナルグリッドに追加すべく、再エネ分野への民間投資拡大に5億ルピー(約2.5億円)を配分。

中部ウマオヤ、北部プーナリン、南東部シヤンバランドゥワ、北部マンナール、中西部モラゴラ、西部シーサワカで発電。

大統領が進める農村開発計画 “Gama Samaga Pilisandara(村との直接対話)” に 850億ルピー(約425億円)を支出。
「農村開発にこれほど巨額の予算を計上したのは今回が初めて」。

国会議員の開発事業活動予算を500万ルピー(約250万円)増額、
各国会議員は年間1,500万ルピー(約750万円)が割り当てられる。

教員の給与増額に300億ルピー(約150億円)を追加計上。
教員給与には既に1,090億ルピー(約545億円)が形状されており、これに追加。

輸出収益として獲得した外貨のルピーへの換金と送金に、特別法案の導入を予定。
中央銀行が定めたルールに基づく。

中央銀行は、換金しない者には高税金を課すとしている。

交通事故を起こした自動車に課税。保険からの支払いを想定。
自動車の輸入再開には触れず。

ラジオやテレビの周波数を、将来的にオークションで割当てへ。

予算演説で「重点分野」として言及、説明された分野。

・公共サービス・国有企業
・コロナ危機影響者への救済
・家計支援
・子ども、女性、障害者
・教育
・治安安全
・地方中小企業

・基礎インフラ開発
・住宅・都市開発
・公共交通(鉄道、公共輸送)
・農業
・有機肥料
・プランテーション
・酪農
・環境・持続可能な開発
・再エネ
・電気・電子機器
・製造業投資区域
・金融サービス
・科学技術・スタートアップ
・情報通信
・ウェルネスやMICEを含む観光業
・ゴム産業
・漁業・養殖
・造船・航空・物流
・宝石
・保健・伝統医療
・手織物やバティックを含む繊維生地産業
・伝統的コテージ産業
・スポーツ施設

スリランカのポリティカルニュース

予算関連記事中の最初、演説全文から以下抜粋↓。

【 8.9 】
・政府予算のバランスをとること(黒字化)は、持続可能な解決策を提供せず、政治的偏見で問題を見てきたことで積み重なった膨大な社会経済課題に対処するうえで、我々の主要な責任となっている。
・独立以来、すべての政府が赤字予算政策をとってきた。GNP比での赤字は、1960年代には6%だったが、1978年以降は10%を超えることも。2010〜18年は7%程度となったが、再び10%を超えた。
私たちが今経験していることは、70年間の政策の結果。国民の代表である我々は、常識を打ち破る断固とした行動よりも、都合よく問題を回避するというのが一般的な政治メンタリティ。国民がこの任期中に我々に与えた使命は、一般的な方法から離れ、強い経済の国を作ることと考える。

【 8.10 】
政府財政は税金や手数料の徴収だけでは改善されない。持続可能な財政規律には、公的支出を慎重に管理する必要がある。
・政府歳入で賄えるレベルの支出を維持するため、財政を管理するカルチャーの構築を遅らせるわけにはいかない。経常支出と財政を一致させる伝統的なアプローチの過程を継続的に評価したうえで、歳入に合わせて支出を削減する行動を取らなければならない。

Kida
Kida

発表予算のなかに、税金部分を除いて目新しい事項はほとんどありません。
 既に発表されているものがほとんどで、一部に「これだけの予算をつけます」とあるくらい。
 歳入&税収の増加にはできる策を探した感があります。

・予算ニュース最後の記事でわかるように、羅列羅列の総花的内容。どれが重点事項かわからんのですが、行政としては仕方がないですね。
 ここでなんらかの形で触れておかないと、お金を使う説明がつかないので、さらっと全部に触れておかないとダメ。
 ということで、、、内容ごとのまとめもやらず。。。

・「これから経済をこうやって強くする」という観点での具体策はなし。
 読んでいても、「で、何やるの?」と突っ込む場面が続く内容ですが、これも政治や行政とはこういうモンでしょう。
 具体的に言っちゃうと、後で「違うやん」と責められるし。

・こうやって予算発表して、「重点分野」って説明しても、今後1年間でホントにやるかはまったく別の話なんだな、と去年の予算をよ〜く読んで、この1年経済記事を追っててよくわかりました。

最後に抜粋した財務大臣のことば↑は、この国🇱🇰の現状を象徴しているかと。
 ただ、財務大臣は冒頭でも歴史や政治への思いを述べていて、そういう「思い」の部分は賛同できる部分が多いんですが、それが政策各論には落ちていない、という感想。
 国会議員や公共セクター職員の「身を切る」部分がショボ過ぎる。。。で国会議員が使える金や教員給与が増えてるし。
 「公共セクターと国有企業の改革に真正面から取り組む」ってとこも、具体策がほぼない。これから中身を入れていけるか、ですね。
 ワタシ個人としては、国有企業改革(←ガッツリ民営化、外資導入)と行政の構造改革がこの国の発展のキモだと考えています。今んとこ改善される兆しは見えない。。。

・とはいえ、「先にブチ上げる」と潰されるのがこの国🇱🇰。
 それを警戒したのかも、と淡い期待を持っておきましょう。このメッセージの方向性で、こっそり手段を「やる時はやる」の実行力持って進めてくれるかもしれません。知らんけど。

あー、疲れた。

人生にはムダも必要、な情報(今日のムダ)

昨日の人とは違うメンタル維持法。

ストゥティ! (ありがとう!)

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